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ー新人が「苦手意識」を持ちやすいアレについてー

申し送りの目的と現状について

交代勤務が行われている病院や施設では、勤務を交代する時間帯に患者や入居者の状況を引き継ぎます。また、手術室や検査室、そして他の病棟の看護師に、患者の状態などを伝えることをします。これを、申し送りと言います。この申し送りをすることで、交代する勤務者に正しい情報を伝え、同じケアを提供することができます。

患者や入居者の情報は、電子カルテや紙カルテ、掲示板やカーデックス、そして申し送りノート、クリニカルパスなどで共有しますが、これらを使っても伝えきれないことがあります。そこで行われるのが、それぞれの勤務の始まりと終わりに行う申し送りなのです。

勤務者が変わっても、患者や入居者に同じ看護、ケアを行うことは大切です。勤務者が代わるたびに違うケアを行われても患者や入居者は戸惑うでしょう。同じケアを提供するために申し送りは大切なことなのですが、この申し送りが看護師の負担となっているのが現状です。

どんな点が負担なのかというと、うまくまとめられずに時間がかかってしまう、ナースコールがあると申し送りが中断してしまうことがある、内容がかぶる、そしてベッドサイドとナースステーションでの申し送りの2つが必要となるため負担が大きいといったものです。

このような現場の声から、最近では申し送りの廃止を検討し出す病院も出てきました。しかし、全く廃止してしまうとどうしても連絡の不備等があり、患者や入居者を困らせることになるため、効率的に行うようにする取り組みが始まっています。

※本記事を書くにあたり以下サイトを参考にさせていただきました:『看護の「申し送り」について学習しよう